【目指せFIRE】仕事つらい手取り18万円32歳が、投資で稼いで早期退職目指すブログ

こんにちは、きりんです。哲学・詩・瞑想などが好きな超絶内向型人間。基本人に話しかけるのが恐い。組織で働くの辛すぎて、早く仕事を辞めて半隠遁生活を送りたい。そんな不純な動機から投資で稼いで、早期退職を目指します。

〈ことばの瞑想〉のやり方

 

meditation

瞑想と言っても様々な方法が存在します。近年は宗教的な要素を脱色し、ビジネス界隈でも「マインドフルネス瞑想」などと瞑想が巷によく知られるようになりました。「マインドフルネス」という言葉の出どころは、仏教の「サティ」「正念」ですが、その仏教の中でも、サマタ系の瞑想、ヴィパッサナー瞑想と大きく(便宜的にではあれ)大別されるものの、それらはさらにさまざまな方法を内包するシステムです。また、キリスト教や他の様々な伝統においても、meditationと同じ言葉で指される実践は存在するけれども、その内実は実に多様であることと思われます。

 

ところで、meditation=瞑想という語について改めて英英辞書を引いてみると、「思索、黙考に従事すること。内省」といった説明「も」存在しており、宗教的伝統と直接に結びついた行(プラクティス)であることを必ずしも含意しないようにも見えます。じっさい、meditationの語源であるmeditatioは、精神的および身体的な訓練・練習全般を意味していたということ。

 

わたしがこのところ行っているのは、「ことばの瞑想」というもので、自分で勝手に考えてやり始めたものです。「ことばの瞑想」という言葉自体、あまりしっくりくる表現ではないため、もっといいネーミングがあればと思うのですが…。これをご紹介してみようと思います。

 

〈ことばの瞑想〉

 

瞑想法の中には、「考えること」に積極的に関与しないことで言語をいったん棚上げにするものも存在します。それに対し「ことばの瞑想」は積極的に、「ことば」の力を活用し、体験を豊かにしていこうというものです(具体的なやり方はあとで説明します)。

 

言葉はもろ刃の剣です。言葉は、体験を豊かにし新しい知見を開いてくれる一つの「訪れ」であると同時に、我々を既知の様式の中に押し込め、我々の生が本来的に持つ限りない可能性を覆ってしまう凝固した構築物でもあります。言葉は、人との交わりの中で用いるものであるから、私個人の所有物でなく、その意において往々にして「向こうから」与えられ、時に押しつけられるものです。しかし、例えば既存の言葉であったとしてもその言葉をどのように使うかという点において、私たちにはイニシアティブを取る余地があるのだと、私は考えます。

 

〈言葉の瞑想〉の手順

以下は、〈ことばの瞑想〉と私が呼ぶものの手順です。

〈ことばの瞑想〉
1,〈ことば〉選び
 たとえば、読んでいる本の中でピンとくる言葉、何か気になる言葉、魅かれる言葉などを選びます。おぼえていられるくらいの長さでピックアップするといいでしょう。日ごろから本を読んだり、人と話していて気になる言葉が有ったら、メモしておいてもいいかもしれません。長い言葉の時は、大事なキーワードだけでも覚えておいて、後で暗唱できるようにしておきます。また、その言葉から受ける感覚、その文章の持っている雰囲気として感じられる何かも、大切に感じておきます。
 例)「みづのなかにうかべる花 こゑをはなてり」(大手拓次の詩)。

 

2,環境づくり
 ゆっくり、集中してことばの瞑想に取り組めるよう環境を整えます。私の場合、床にクッションを引き、その上で足を組んで座れるようにします。集中が妨げられないように、テレビを消したり、必要な無いものは片づけて選んだことばに集中できるような空間をつくります。
 このように空間を整えるだけでなく、10分なら10分と時間を決め、タイマーもセットし、その間はことばの瞑想だけにとりくむように決めます。時間をセットするこも環境づくりの一部です。

 

3,選んだことばとつきあう
 ここが言葉の瞑想の本体部分です。
 わたしは、いわゆる坐禅のような格好で、結跏趺坐を組み、坐りますが、言葉に集中できるならば、特定の形にこだわる必要はないと思います。ただわたしは、体の形を定め、動かないことが言葉と一定の時間お付き合いしていく上で助けになるので、この方法をとっているだけのことです。
 ここで先ほどの言葉に注意を集めて、心の中で繰り返します。「みづのなかにうかべる花 こゑをはなてり」。呼吸の瞑想に親しみがある人は、呼吸に触れていることが、きづきと集中を保つうえで助けになるかもしれません。
 言葉は、ただ機械的に繰り返すのではなく、その言葉全体が持っている意味を味わいます。はっきりと意味が「分かる」ことよりも、その言葉がどのように感じられるか、その言葉が自分自身に何をもたらすのか、香りを嗅ぐようにその言葉の醸し出す雰囲気に大切に触れていることそのものが大事な気がします。そして
 その過程の中でどのようなことが起こるか、観察します。決めた時間が終わるまで続けます。
 途中で別のことを考え始めてしまったり、注意が途切れてしまったら、そのことに気づき、もとの言葉にもどりましょう(注意の対象を戻す。これは呼吸の瞑想で雑念に気づいたら呼吸に注意を戻すのと一緒です)。

 

4,体験を言語化する
 これはオプションですが、3の中でどのようなことが起こったか(どのような発見があったか、何に触れたかetc.)を言語化してもよいかもしれません。後で読み返した時に、この体験を想い出す助けになりますし、その体験をしっかりと受けとめて定着する上でも役に立ちます。

例)「みづのなかにうかべる花 こゑをはなてり」↓

qilin.hatenablog.jp

 

1~4でプロセスは以上です。

 

注意。今回は、大手拓次の詩を例としてとりあげましたが、これは作品の意味の「解釈」ではありません。そうではなく、「私はこの詩を読むことにおいて何を体験したのか」「大手の言葉は私に何をもたらしたのか」が、「4、」において表現されているのです。